2018年12月28日金曜日

カーボカウントの前に(2)

スライディング・スケール、

いじってみた。

脳梗塞での入院時、指示されていたインスリンの単位は、
朝食・昼食時に、超速効型インスリンのヒューマログで 9単位。
手をうまく動かせないとーちゃんに代わって、看護師さんが注射してくれていました。
基本単位と、食前の血糖値に合わせて、追加する単位と。
 
スライディング・スケール表 イメージ 

基本の9単位は、食べもの用です。
食事で上昇する血糖値をおさえます。
そのほかに、追加のインスリンがあります。

スライディング・スケールでの加算。


このスライディング・スケール表を参考にすると、
測定した血糖値が 100 mg/dl なら、加算は0単位です。
基本の 9単位だけを、注射すればいいわけです。

測定した血糖値が 160 mg/dl だったら、
表の 150 ~ 199 mg/dl = 2単位を、基本単位に追加します。
基本の 9単位 + 表の加算 2単位 = 11単位。
11単位を食事の前に打ちます。

それから食事をします。
食事が終わります。
何も問題ありません。

問題はありませんが、少し分析してみましょう。

150~199 中の血糖値は、199 - 150 = 49 。で約 50mg/dl ですね。
その約 50mg/dl に対し、2単位のインスリンを足すのです。

なぜ足すのでしょう。
血糖値を下げるためです。
約 50mg/dl の余分な血糖値を下げたいからです。
約 50mg/dl を下げるために、2単位が必要だと、この表は言っています。
半分の25mg/dl なら1単位。
ふむ。
インスリン効果値は、約25mg/dl 。

インスリン効果値? 。


1単位の超速効型インスリンで、低下する血糖値を、
インスリン効果値、と表現します。
上記では1単位で約25mg/dl 、下がることになっているので、
インスリン効果値は25、ということです。

150 ~ 174 の血糖値なら1単位の加算、
175 ~ 199 の血糖値なら2単位の加算、
200 ~ 225 の血糖値なら3単位の加算、
225 ~ 249 の血糖値なら4単位の加算、
というように、測定した血糖値が定量上がるごとに(上記は、約25mg/dl )、
定量のインスリン(上記では1単位)を加算していく方法が、スライディング・スケール法です。

看護師さんたちは、この表に従って、例外なく打ってきます。
誰が注射しても同じ単位で、わかりやすい表です。
深く考えなくても、簡単に単位を決められます。
とても、便利な表です。

ですが、上の表、血糖値 149 と 150 といった境界線近くでは、
いきなり2単位の追加なわけで、血糖値1mg/dl の上昇で2単位追加、
という事態となりまして・・・
むふふ?です。

上の例では、測定した血糖値が 160 mg/dl だったので、2単位の追加でした。
インスリン効果値は25。ならば、
150 ~ 174 の範囲内の血糖値である160 mg/dl なら1単位の追加、
としたいところですが、
どうでしょう?

以上。

スライディング・スケール、いじってみました。
自分に合ったやり方に出会えたら、うれしいですね。
ほほ。

2018年12月21日金曜日

カーボカウントの前に(1)

脳梗塞での入院している時とーちゃんは、
体が麻痺していたのでインスリンの自己注射、
出来なかったのです。

なので看護師さんに注射してもらうことになります。
食前と就寝前に血糖値の測定をして記録して、
担当の先生の指示書に従って、インスリンを打ちます。

その病院では、スライディング・スケール という方法で、
どのくらいの量を注射するか決めます。
 
スライディング・スケール表 イメージ 











   

この病院では、
1型の人も2型の人も同じ 糖尿病食 を食べます。

リハビリで機能回復しなければならない大事な時期に、
生きるに足る程度の食事量では、十分なリハビリ、
出来ない気はしましたが、
病院食は文句 言っても、変わらない。
でもまあ、
この内容の決まっている食事は、
インスリンの単位を決めるのに、一役買っていまして、
インスリン量の管理がしやすいという1面もありまして・・・

とーちゃんは、朝食・昼食・夕食・眠前の計4回、
インスリン注射を打ちます。

スライディング・スケールを使うのは食事前です。
とーちゃんが使っているインスリンは、超速効型のヒューマログ。
健常者のインスリン分泌のパターンと似た作用が期待できますので、
1型の人には超速効型がおすすめです。

糖尿病外来の先生から指示された、インスリンの基本単位。
朝・昼食時 9単位、
夕食時 7単位 でした。
これは病院の食事と、とーちゃんの体重と1日の総インスリン量をもとに、
導き出されたものです。

インスリン投与量の目安 1日分( 1型糖尿病 )、

体重 1kg 当たり 0.5 ~ 0.7 単位、 

とーちゃんの体重 =60kg 、
60 × 0.5 = 30 、
1日 30単位 。

朝9単位 + 昼9単位 + 夕7単位 = 25単位、
おや?25単位ですね。
足りない5単位は、眠前の基礎インスリン分。

とーちゃんの基礎インスリンは、
現在はトレシーバです。
トレシーバを5単位、寝る前に打ちます。

以前は、ランタスを使っていましたが、
ドカンと下がって、朝方に低血糖を起こすことがあったり、
日中午後には効きが悪くなって、血糖値が下がらなかったり、
扱いづらっかったので、先生に訴えたら、
変えてくれまして、今は良好です。

先生のコメント。
「 とーちゃんさんにはこっちの方が、
 合っていたようですね 」

人による、ってやつですか。
インスリンの配分だって、先生による、です。
相性の良い先生に当たるとよいですね。

さて、夕食時のヒューマログの単位は、7単位。

これが妥当な数字なのかを、
カーボカウントで考えてみました。

糖質10gあたりを1単位としたら、
7単位は、糖質70gに使用する量。

糖質70gの内訳を仮定して、あてはめてみます。
炊いた飯 150g= 糖質 55.5g
みそ汁  1杯  = 糖質 3g
メインおかず1皿 = ざっくり5g
サブおかず1皿  = ざっくり3g
デザート 1皿  = 3.5g

むりぐり 70g達成。
糖質の多い野菜の使用や、調味料にも糖質は入っているので、
きっと、70gくらいにはなっているでしょう。

この基本の単位は決まっているので、変えられないのですが、
食前に血糖値を測ります。
この時の血糖値は、100mg/dl だとします。

上記のスライディング・スケール表では、
血糖値 80 ~ 149 まで 0単位 となっています。
100mg/dl は、0単位 です。
この 0単位 は、基本の7単位に加算する単位数です。
7 + 0 = 7 。血糖値 100 の時は7単位ということです。

測った血糖値が150だったら、1単位の加算。
7 + 1 = 8  。8単位、打ちます。

指示された単位数が本当に適量なのかを、
検証してみました。
だって、何も知らなかったのですよ私。
1型糖尿病とか、インスリン注射とか、
知らないのに注射しないといけなくなって・・・

ググりました~
\(^o^)/ 

2018年12月18日火曜日

脳梗塞だった(3)

多発性脳梗塞。
脳の血管の何か所かはすでに詰まっていたとーちゃん。
救急外来の脳外科の先生が
「 糖尿病なら脳梗塞になって当たり前です。 」
こういうこと言ってくれまして、
どういう意味なのだろう???
なぐさめてくれている?

今回は大きな血管が詰まったので動けなくなったみたいで
そのまま入院となりました。

総合病院のリハビリテーション科で日々リハビリです。
脳梗塞のリハビリは出来るだけ早く開始するのが良いそうで、
その方が良好な機能の回復につながるのだそうです。
とーちゃんも早々に開始。
午前中に1つ、午後は2つ。
作業療法、理学療法、言語聴覚療法、計3つのメニューをこなします。

作業療法(主に腕・手・指を動かすなど)は作業療法士さんが、
理学療法(主に体幹・歩行など)は理学療法士さんが、
言語聴覚療法(主に口を動かす・声を発する・言葉の理解など)は言語聴覚士さんが、
それぞれ担当してくれます。

急性期 → 回復期 → 
リハビリテーション科のある病院に入院できたお蔭で、
とーちゃんは リハビリに集中することができました。
寝たきり状態だったけど、屋内なら支えがあれば杖をついて歩ける状態まで回復しました。
屋外は車椅子ですが、寝たきりからの回復 \(◎o◎)/!

病院スタッフさんたちととーちゃん本人の頑張りに感謝です。

2018年12月17日月曜日

血糖値の記録


とある日のとーちゃんの血糖値 120 mg/dl ( ミリグラム・パー・デシリットル と読むようだ )

まず、採血針をとーちゃんの指先にあてがい、ぷすっ!
刺します。
小さな穴が開くので周辺を押して血をしぼり出します。
穴が小さすぎると絞ったとき体液が多く混ざってしまい、
正確な血糖値の測定が出来なくなったり、必要量がとれなかったり。
なので刺すときは・・・
容赦なくぶっ刺して! \(^o^)/ 

失敗するともう1度刺すことになるし痛いよね、とーちゃんが。
針も無駄にしてしまう。
でも2度刺し、やっちゃうのよ (..) 

さて、この 120 mg/dl は
どうするのか?

血糖値と糖質とインスリン単位の記録用紙
自前の記録用紙に記録します。
さっきとった食前血糖値 120 を記入し、
その横にはこれから食べる食事の中の糖質量を記入します。

糖質量は食品成分表のデータをもとに自分で計算します。
慣れるまではめんどくさー!でした。

でも大丈夫。何度もやっていると慣れてしまいます。

そして、この血糖値と糖質量をもとに、これから打つインスリン単位を考えます。

この時の糖質量は 70g でした。
  炊いたご飯 180g 食べる予定で 糖質量は
  100g中 37g なので 37g×1.8=66.6g

  あとはおかず類の糖質を足して・・・
  ウィンナソーセージとかまぼこだったかな  

おおよそで 糖質70g ちゅうことです。

糖質・・・・・?
糖質制限?
ちがいます!

カーボカウントです。
カーボハイドレート = 炭水化物の
カーボと数えるのカウントとの合体?

インスリン単位を決める方法に
私はカーボカウントを採用したのです。

でもね、ある程度の結果を出せるまでには
2年かかったの。
他人様に伝える自信がつくまではもう1年。

始めてから3年たちました。

その間、いろんな事象が起こりまして、
ケースバイケースで対応してきた私の記録。
お知らせしようと思ってこのブログを・・・
はじめました~ ヽ(^。^)ノ

あっと、このときのインスリン単位、
ヒューマログで19単位でした。

1カーボあたりで2.71 倍っす。
うちのとーちゃんの場合の話だからね。
単位数はみんな違うからこの19単位は
とーちゃん用です。

それはそうと
今回はなぜ、19単位だったのか?

ざっくり簡単に言うと
前に打ったインスリン単位で
でた結果を見て、今回の単位を決める!

アルゴリズム法ですね。

なんとなくこのくらい~
っていう感じで決めますけど
現在の血糖値と、これから食べる糖質量と(夕食時はタンパク質と脂肪量も)
前の数日間の結果からとかをまとめ合わせて考えます。
簡単なようで難しい。
毎度、脳みそ使うわりには決められなくて頭、痛いです。
私の決めた単位数がちょうどよい量なのかも常に不安で、
次回の血糖値測定でどんな数値が出るか \(◎o◎)/!

不安は付きまとうけど
ほかの人の言うとおりにして失敗するより
自分のやり方で失敗する方がまだ救われるかな。

とーちゃんは・・・・・?
失敗すんじゃねーよ! ってか?
 ヽ(^o^)丿

私はこのアルゴリズム法と
カーボカウント法を合わせたやり方で
とーちゃんのインスリン単位を管理しています。

2018年12月14日金曜日

救急搬送前

今でこそ私 
とーちゃんの血糖値測定と
インスリン注射 当たり前に
やっちゃってますけど

他人に針を刺すのですよ
ぷすっとね。
(ここでいう他人とは自分以外の人ってことで よろぴく)

救急車を呼んだ当時はまだ規制緩和前で
針を刺す = 医療行為
ってわけで救急隊の人は血糖値測定できなかったのです。

そして私もできませんでした。
いえいえ、家族には認められていたのですけど
私、やったことなかったので。

とーちゃんが自分でやってたから
私の出る幕はなかったのよね。
違う?

出来ないって言ったら救急隊の人
怒るんだよ。
ほら、とーちゃんは糖尿病だから
血糖値の下がりすぎる低血糖っていう症状を
まず、疑われる。
それをクリアしないと先に進めない。

だから救急隊は血糖値を知りたい。
「 われわれでは計測できないのですから! 」

   (>_<)

そんなこと言われてもね。
怖いからとーちゃんに
「 どうやるの? 」
一応聞いてみた。

「 針が無い 」
 終わった。

2018年12月13日木曜日

脳梗塞だった(2)

その日の朝。
動けなくなったとーちゃんを
何とか歩かせてトイレに連れて行ったの。
トイレは最重要課題だからね。

済ませてからも
どうしよう、どうしよう
うろたえるだけ。

救急車を呼ぶ決定的な理由が
私の頭の中には浮かんでこなかった。

私の中の決定的な理由とは?

ぶっ倒れて意識不明!

これだったらすぐ呼ぶのだけど・・・
今ひとつ しっくりこなかったので・・・

思い出すたび
ごめん とーちゃん!
   (>_<)

なんちって。。。。。

2018年12月10日月曜日

脳梗塞だった(1)

「 足に力が入らない 」
 ゆら~り 3年 前の朝

とーちゃんは事故で脊髄を痛めてから後
手足とか泌尿器とか 麻痺が残って ちと不便な日常を送っているのだ。

今からほぼ3年前の秋の朝
「 なんか足に力が入らんのだが 」
トイレに行こうと歩き出したとーちゃん

一歩踏み出すごとに ひざが
ガクン!ガクン!
折れるのよね

「 今日は調子悪いねぇ 」
とーちゃんを支えながら私はそう言った。

四肢麻痺のとーちゃんはいつだって
ゆらゆら ふらふらしているから
こういう日もあるよね? って。


後になって
あの時・・・気づくべきだった!
あの時救急車 すぐ呼んでいたら・・・
(>_<)

翌日まで様子を見ちゃった
これがいけなかったね

完全に動けなくなったのよ
そこまでいくと救急車しかない
ってことで。

とーちゃんには悪いことしたよ
ゴメンね って言ってないけど (^_^メ)

     ごめんなさい

2018年12月7日金曜日

リアル血糖値



同居人 とーちゃんの血糖値 
昨日の夕食前 173 mg/dl
まあまあだね。

健康な人の空腹時血糖値は80前後らしいけど
うちのとーちゃんは100~199なら
「 良 」っす。

月平均 150ほどであれば
HgA1c は7%くらいになるので
まあ、いいんじゃね (^o^)/

アメリカ糖尿病協会から発表された換算式。
推定平均血糖値(mg/dl)=28.7×HbA1c(%)-46.7 です。

これの右辺・左辺を移動させて計算すると、

HbA1c(%) = ( 平均血糖値 + 46.7 )÷ 28.7 となりまして、

(平均値 150 + 46.7 )÷ 28.7 = 約 6.85  です。
ふむ、いい感じ。

とーちゃんの血糖値は私が測ります。
そしてインスリン注射を打ちます、ぷすっとね。

とーちゃんが脳梗塞になる直前まで
私は糖尿病の事をほとんど知りませんでした。
とーちゃんひとりで管理していたから
1型・2型 そして小児糖尿病
こんなに糖尿病ってあったんだって
知りませんでした。

とーちゃんの病気をきっかけに
まだまだ私の知らない世界がある

世の中ってホントに広いのだな
と、改めて感じました 
 
    \(◎o◎)/!